自園給食

給食への取り組み

有度幼稚園では、昭和39年から給食を行っており、数十年前より食育にも 意識して取り組んでいます。dsc05547
教育には、知育(知識を豊かにし、知能を高める教育)、徳育(人格や道徳心を養い育てる教育)、体育(健全な身体を作る教育)そして食育(食に関する知識と食を選択する能力を習得し、健全な食生活を実践できる人間を育てること)があります。
今、私達が食べている物が私達の身体を作っています。バランスよく栄養がある物を食べること、季節の物を食べることで、健康な身体を作ります。健康な身体があれば、生き生きと活動することができ、身体を動かすことで気持ちも明るくなり、豊かな心が育ちます。
健全な食生活を送ることができる知識を得る食育は、健康で健全な生活を送ることができる身体を作ることができ、その健康な身体があってこそ、知育・  徳育・体育の教育が活かされてきます。
この健全な食生活の知識を幼児に伝え、理解してもらうことは難しいことですが、色々な食べ物や料理があり、たくさんの味があること、それぞれの食べ物には異なった栄養があり、自分の身体を作っていること、仲間や先生と食べる楽しさ等、「食べること」に興味を持ち、様々な経験の引き出しを増やし、将来の財産になってほしいと思って給食に取り組んでいます。

有度幼稚園の給食で、心も身体も大きく育ちます

1クラスに30人以上の子ども達がいる有度幼稚園では、クラスが大きな家族です。「おいしいね~」「あま~い」「すっぱ~い!!」など、おいしさを表現しながら共感できる仲間がいます。おかわりをしたり、残さずきれいに食べて褒めてもらえることで自信もつきます。
仲間と一緒に楽しく食べる事で、表情も心も豊かになります。

選ぶ楽しさ

たくさんの種類の中から1つだけ選ぶパン屋さん、色々な味のゼリー、お誕生会の日の5種類のケーキなど、「今日はこれ!」と自分で選択することで、決断する力が育ち、行動力がつきます。
皆違うことで、友だちと分け合って味を比較したり、話も弾み、友だち関係も深まります。何回か繰り返すことで、「次はあれにしよう」と先の計画を立て、楽しみも倍増します。

どうやって食べようかな??

大きなスイカ1玉、パイナップル、メロンも丸ごと。甘夏にリンゴ、などなど…。素材の形をまず視覚から見て、手で触ったり、鼻で匂いをかいで、食材に十分親しんだら、クラスで先生や友だちと相談しながら縦に切ったり、横に切ったり…、あれこれ考えながら食べるのも、有度幼稚園の給食ならではです。

よく噛んで食べましょう

噛むことで、たくさんの唾液がでます。よく噛むことが胃の消化を助け、脳・あご・歯の発達、そして言葉の発達につながります。そこで、メニューにフランスパン、小魚、玄米(5分づき)など、硬い物を取り入れています。
たくさん噛む間にも、回数を数えたり、耳をふさいで噛む音を聞いたり、たくさん噛めるように声をかけ、よく噛んで食べる習慣をつけます。

当番活動も楽しい

真っ白な給食着を着て、先生といっしょに給食室へ 食器や給食を取りに行きます。
先生によそってもらったおかずを友だちに1人ずつ順番に「どうぞ」と言って分けていきます。ここでは、順序性や数・量・計を学びます。「ありがとう」と言われて嬉しい気持ちになり、当番をやることが楽しみになります。
食後には、給食室へ食器を返しに行きます。給食婦さんに「今日の給食おいしかったです」「作ってくれてありがとう」と、作り手に感謝の気持ちを伝えることで、残さず食べることにもつながります。

最後に…

楽しさの中にも、正しい姿勢で食べる事や、食前のうがい・手洗いの仕方、静かに待つことなどの生活やマナーも教えていきます。その他にも、食べ物が食卓に上がる前には調理してくれた人、食材を育ててくれた人がいること、そしてその食材には人間と同じ命があり、その大切な命を人間が食べさせて頂いているということ、そのすべてに感謝の気持ちを持ってもらいたいと思っています。

 

「たくさんの命をいただきます」 「今日もたくさんのいのちをごちそうさまでした」